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◆「GE」は「ヘ」と読みます
Angelesはマニラから車で2時間程直線移動した所にある都市。元々米軍のベースがあった所なのだが今はフィリピンに返却され、その跡地を外資企業向けの工業団地として再発展しつつある場所だ。英語読みでは「アンジェラス」だが、現地公用語であるタガログ語は、スペイン統治時代の痕跡を色濃く残しているので、発音体系はスペイン語そのもの。それゆえ「アンヘレス」と読まないと通じないこともある。基本的には田舎街なのでマニラ市内のような殺伐とした雰囲気はあまりなく、時間がゆっくり流れる温和な所。ただ日本と同じように安穏としていると、酷い目に合う可能性もなきにしもあらず。
◆耳心地が軽快な言語
フィリピンは何千の群島からなる国家なので、島ごとにたくさんの言語があるらしい。ただ前述の通り公用語はタガログ語となのだが、この言語がなかなか面白く興味をそそられた。アルファベットに関してはスペイン語と同じなのだが、言語体系としては非常に特殊。まず、ほとんどの場合主語が文節の最後にくる。遠まわしな表現が得意だったりするのかも。また、やたらに半濁音や閉息音が多く、特にパピプペポの音が目立つ。聞いていて楽しくなるような音感。繰り返しの語句も非常に多い。これもなんだか楽しげ。フィリピンは殆どの人たちが英語を喋れる。コミュニケーションを取るだけなら英語で十分だが、少しタガログ語の単語を混ぜて使ってあげると非常に喜ばれる。これを機に勉強してみようかとも思ったりしている。
◆触らぬ神に祟りなしな制度!?
アンヘレスのバーには結構な確立で釣鐘型のベルがどこかにぶら下がっている。ホテルのバーにウェルカムドリンクを飲みに行って最初に私が気づいた。何だろう?としげしげ眺めていると、私の同行者が「何だろコレ?」と言い終わるや、その鐘を勢いよく鳴らした。それを見てバーのママが笑いながら一言”You are lucky!”。実はこのベル「Ring The Bell」と言い、鳴らした人がその場にいる全ての客に、今飲んでいるのと同じお酒を奢ってあげるという合図なのだそう。我々は開店したてのバーに行ったので他に客がいなくたまたまラッキーだったのである。話を聞くと、以前大きなバーで酔っ払って盛り上がった日本人が知らずにベルを鳴らし、10万ペソ(日本円で22万円程度)払ったことがあるらしい。知らぬが仏。くれぐれもアンヘレスで「Ring The Bell」には触らぬよう。”This bell is just money!!”とは、現地人の弁。
◆風を直接切る
フィリピンにはタクシーのほかに、ジプニーとトライシクルという交通機関(言うほど立派なものじゃない)がある。ジプニーは乗合タクシー。やたらに派手な小さいバスみたいなもの。ある一定区間を折り返し運転していて、客は好きなところで乗り、好きなところで降りる。トライシクルはバイクタクシー。バイクの横に付いているサイドカーに客が乗り込み、タクシー宜しく行き先を告げてそこまで運んでもらう。両方に言えるのは料金体系がとにかく適当ってこと。無論メーターなどなく殆どノリで値段が決まる。日本人だと見るや平気で5倍くらいの値段を吹っ掛けてくるし。あとよほどの土地勘がないと目的地を告げるのもままならない。一番いいのは現地人のガイドと共に乗り、行き先と値段交渉をタガログ語でやってもらうのが正解。乗り心地は御世辞にもよいとは言えないが、色んな意味で直接現地の風を感じられるまたとない機会。多少の排気ガスの臭いはご愛嬌。
◆怖い薬
出張二日目に持病の扁桃腺炎にかかってしまった。40度近い高熱と、喉が塞がるほどの扁桃腺の腫れ伴う辛い病気なのだが、年に何回もこれにかかる私にとっては別状なしなのだが、ただし場所が場所!同行者に相談するも「フィリピンの医者は・・・」との回答。基本的に解熱鎮痛剤と抗生物質があれば治ると告げると、知り合いの看護婦に薬を聞いてもらえるとのこと(これも無茶な話)。街のドラッグストアで薬名を告げると、非常に安価で購入できた。普通の薬屋で処方箋なしに、抗生物質を個人が買えるのにも驚いたが、それよりも驚愕だったのが薬の効き目。喉が半分塞がって水も飲めない程の状況だったのに、薬を飲んで20分後ぐらいには普通に食事が摂れた。熱も全くひいていた。国内の薬なら一週間は治らないのに、3日後にはほとんど完治。これは凄いと感じる一方、そんな効く薬大丈夫?と一抹の不安を感じる。どうも薬の用量がアメリカ国内向けらしく、日本人にはかなり強い薬らしい。帰りに同じ薬を大量に買い込んでいったのは言うまでもない。
◆他にも色々暗黒面
フィリピンを体感して思ったのは、「高度成長しきれなかった日本」という感じ。どうも中途半端に古い日本が、無法地帯になったという表現がぴったりくる。ただそれだけに日本人の常識に捕らわれない面白い面があるように思う。現地のルールにのっとれば日本ではおおよそ体験できないような経験を得られる。ただ現地人からすると日本人は基本的に“お金そのもの”に見えるらしく、恐ろしく治安の悪い国でもあるので、細心の注意が必要。裏編ではその辺りのダークサイドを掘り下げているので、参考に(なるかどうかは定かでない)してほしい。

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